THEORIES:05

LEVEL_19: 攻め・三択補足

前ダッシュを見せずに横ランを狩る


 横ランで様子見している相手に対して横斬りを仕掛ける際、こちらが攻め気をみせると相手は基本的に足を止めて、立ちガードまたは投げ警戒でしゃがむ。つまり、上段判定の横攻撃でダメージをとることができない

 ので、横ランを狩る技は、まず相手を射程に入れて(射程に入るまで間合いを調整して)、その場から技を出そう。端的にはA系は前ダッシュのモーションを見せないようにすること。ラン技でない場合は、前ステップなどで微調整して間髪入れず出すこと。
 中段横斬りはこの定石には当てはまらないので注意(横斬りを兼ねた中段択になる)。

前ダッシュで密着して縦斬りを重ねる


 前述した、攻め気に対して相手が足を止める心理を使う。うまく牽制のタイミングを外して前ダッシュで密着=投げ間合いまで詰めてしまおう。相手がプレッシャーに屈するか、投げをしゃがむために足が止まれば、中段縦斬りをかぶせることができる。

 ただしこの効果はあくまで心理的なもので、縦斬りは横ラン継続で回避されてしまう。また、中段択に使われる技(RUN中B)の発生が遅い場合は、しゃがみ待ち〜見て立ちガードの屈伸で対応されてしまう。写真、ラファエルのコフィンドレッド(B/中)は発生23Fのブレイクアタックなので、エフェクトを見て立ちガードに切り替えれば対処される。この場合、RUN中入力+ボタンなど、RUN中技で投げに発生の近いものを択に使うなどの工夫が必要。

ステップインガード


 間合いを詰めて一旦ガードする。リーチの短いキャラが、長いキャラに接近戦を挑むための定石で、自分の間合いに移動するのが目的。いくつかの点に注意しながら移動すること。牽制をガードして、ガードによる有利フレームを得て確定反撃または二択で反撃するのが基本。立ち止まった地点からの展開を組み立てておくこと。

 逆択に注意。二択を仕掛けても相手の暴れ技が通るようでは意味がない。

 置き投げに注意。ステップインガードが読まれている場合、自分から吸われにいくことになる。また、ステップインガードの効果を履き違えている場合は、自分から投げ間合いまで移動しにいくだけの動作になってしまう(目的は自分の攻撃間合いに移動すること)。
 投げスカからお仕置きが得意なキャラは、そこを逆手にとってしゃがみスカを狙うのも読みのひとつ。

LEVEL_20: 置き・牽制補足

連続バクステ+B系


 B系は、リーチが長く、ガードでリスクが小さく、ガードバースト値が高く設定されている、いわゆる出し得技が割り振られていることが多い。通常の択で使う場合は横移動で避けられたり、発生をつぶされたりする危険性がある。
 開幕以遠の間合いで連続バックステップ(☆(☆(☆……)する。相手はこちらを追いかけてくるので、相手が正面にいること、攻撃が届くことを確認しつつ、うまくB系をぶつけよう。
 遠距離でこちらが連続バクステすると、相手がこちらを攻撃するには向こうも系を使う必要があるが、系は発生が遅いため、距離調節が難しい。セットプレイと違ってバクステ狩りは成立させづらかったりする。また、択をかけたくとも投げはリーチが短いため、必要以上に肉薄する必要があり、こちらは近づかれるまで立ちガードに徹することができる。

 ちなみに使う技は「リーチが長い」「ガードでリスクがない」が条件なので、Bでなくとも条件に該当する技であれば何でもいい。択をかけるのではなく、出し得技を一方的に振り続けるための立ち回りであることを忘れないように。

 この立ち回りに対する対抗策はステップイン〜ガードまたは左右ラン。前者はガードからのセットプレイになる。後者はようするに「様子見」状態なので、こちらから攻めを仕掛けやすくなる。バクステから攻めへの切り替えをうまく使い分けよう。

LEVEL_21: 様子見・スカ補足

横ランと縦ラン


 様子見は横ランが基本。ただし相手の横斬りや投げの間合いに注意すること。特に横斬りが強力なキャラ相手のときは、間合いによって横に歩く、歩かないを切り替えよう。
 自キャラの縦スカ技のリーチとコンフリクトが発生するのが悩ましいところ。コンボ始動が届いても、追撃がつづかない場合もありうる。

 遠距離での縦移動、特に縦リーチの長いキャラを相手にした際の前後ステップに注意。呼吸を読まれるような手癖、不用意なステップをしないように。
 前ステップに縦を合わせてくる対応には、横斬りに入らない間合いで前ダッシュ〜サイドステップのフェイントを混ぜよう。ただしフェイント前の縦移動を読まれると、サイドステップに移行する前に相手に触られてしまうので注意。

横入れ込みしゃがみ


 相手の攻めに対して、クイックムーブ〜しゃがみガードを行う。RUNからの技は軸がずれやすく、横斬り中段以外を拒否しやすくなる。しゃがみステータスの発生が早い技があるなら、同様のことができる。写真のミツルギの場合、右〜しゃがみが有効。左でやると斬り上げの部分に引っ掛けられる。逆に相手にこれをされたときは、軸が合うまで前ダッシュでプレッシャーをかけつづけるか、クイックムーブに対して軸が合う技を探しておこう。

LEVEL_22: 接近戦・セットプレイ補足

クリティカルエッジの無敵時間を利用した割れない連係


 クリティカルエッジの一部は、発生の後半に無敵時間があり、発生フレームで負けていても相手の攻撃に打ち勝つことができる。これを利用した、不利フレームで相手の反撃を釣り、クリティカルエッジを当てる連係が可能。発生や無敵は個々の技で異なるので、調べてみよう。基本的にCEは、攻撃判定の1〜2F前に無敵時間がある(発生12Fなら10〜11F)。

ジャンプ技の使い分け


 要素技は発生3Fあたりにジャンプステータスがあり、かなり不利フレームを背負っていても下段や投げを拒否できる。基本は暴れ技として使う。
 ちなみに攻撃をもらった際に空中判定になるのは7Fくらいからで、ジャンプステータスの発生とずれがある。フレーム不利で相手からの中段択に対して、アッパー系を空中やられにして被ダメージを安くする場合、厳密なフレーム計算が必要になるので注意。

 要素技以外にもジャンプステータスになる技を探してみよう。基本的にジャンプステータスの発生は12Fくらいのものが多く、微不利〜微有利フレームで有効になる。二択の中段やバックステップ狩りなど、A・Kの拒否以外の兼用効果が期待される。

縦斬りをかわす


 縦斬りをかわせるフレームを計算しよう。標準的なBB連係はガード不利で−6Fだが、−6Fの状態で発生14Fの攻撃がクイックムーブでかわせる。つまり、かわすには8F猶予があればいい。逆にいえば、一部の発生の早い縦斬り技をもつキャラは、−6F状態に対して縦斬りでクイックムーブを咎めることができる(サイドランカウンターは発生しない)。
 ただしこの数値は密着時で、間合いが離れるほど猶予が少なくとも回避が可能になる。

先端ガード〜クイックムーブによる二択拒否


 ギリギリ投げ間合いくらいで不利フレームを背負ったとき、左斜め後ろクイックムーブの効果が強力になる。猶予4Fくらいしかなくとも縦斬りを回避し、投げ間合いの外に出ることが可能。右斜め後ろクイックムーブの場合は、投げに吸い込まれるので注意(投げ掴み手のベクトル差異のため)。

 この行動の対処法。まず横斬りを振る。ただしクイックムーブ〜ガードに対して択がかけられない。また、バックステップにはスカされる。縦斬りのタイミングを少し遅らせると、クイックムーブ後に対して軸合わせが可能。右サイドステップまたは右クイックムーブからなら、投げ間合いもキープできるので二択がかけられる。シンプルに正面ステップインも可。

横入れ込みに縦斬りを当てる


 定石の一つに、フレーム不利の状況からクイックムーブで or RUN技を入れ込む選択(縦斬りをかわしつつスカを入れる)がある。これの対策は素直に横斬りを出せばいいのだが、上段横斬りだと崩し読みのしゃがみやクイックムーブ〜しゃがみステータス技に負けてしまう。
 この状況で縦斬りを当てるための方法が「遅らせ」。攻撃のタイミングをワンテンポ遅らせることで、クイックムーブの軸ずれ効果をやりすごして軸合わせすることができる。横入れ込みに対して上段横斬りのリターンが弱い、中段横斬りが弱い・リスクが大きい等で悩むキャラのリターン向上がはかれる。
 また、立ちガードからの場合、一旦しゃがんでから技を出すことで同様の効果が得られる(ジークフリートの立ち途中Bなど)。
 ちなみに入れ込みに対してバクステからスカでもリターンがとれるが、お互い様子見でチャンスを逃す可能性がある。

しゃがみ帰着の強制立ち


 しゃがみ帰着になる技は、硬直解除からステップ入力することで立ち状態に移行できる。これを使えば、本来しゃがみから出せない立ちAや立ちB、BやAを連係に組み込むことが出来る。
 写真のパトロの場合、Aでしゃがみ帰着、先行入力で☆を入力しておき、硬直解除1Fで立ち状態になったところでBを入力している。

強制しゃがみとステップ制限


 ヒットまたはガードによる強制しゃがみ効果を受けたあとにステップ操作(クイックムーブ含む)を行うと、方向(画面手前側)以外のステップは発生が遅れる。具体的にはしゃがみ〜立ちへの状態遷移に8Fを余分に消費し、そこからステップが発生することになる。このシステムを知らない相手に対しては、フレーム数値以上の避けづらい択を組み立てることが可能なので検討してみよう。
 写真の場合、アスタロスのヴィメル(B/中)がヒットして+6F有利&強制しゃがみ。相手の行動がステップであれば、つづいて重ねる攻撃は6+8=+14F有利と同様の効果が得られ、よほど発生の遅い技を振らない限り避けられない。

下がって二択をかける


 リーチが長く、発生24F未満くらいの見えない下段を持っているキャラは、下がりながら(下がって)二択をかけることができる。相手がこちらの二択読みで固まっている場合はそのまま二択、相手がリーチの短い技で暴れた場合は空振りを誘える、兼用択になる。
  or ラン技には下段攻撃が割り振られることが多く、入力でムーズに崩し択を出せる。

LEVEL_23: 逆択


 逆択とは、相手フレーム有利で本来なら相手側が択をかけてくる状況を逆手にとって、こちらから状況をコントロールする概念である。ソウルキャリバーは不利側の選択肢が多く、極論確定反撃以外であれば、どんな不利な状況でも逆択でチャンスにかえることができる。
 ガードさせやすい技や、確定反撃のない主力技が相手にガードされた状況、当てやすいがヒットで不利になる技から、相手の反応によって択を使い分けていくことになる。練習でできないことが本番で突然できるわけもなく、状況別にあらかじめ逆択を吟味しておこう。できるなら、こちらのA or B行動に対する、相手両対応のC……に対する、こちらのD行動、くらいまでシミュレーション済みであることが望ましい。
 逆択は二つの効果を意識しよう。ひとつは不利状況のフォロー。攻めの択に失敗した状況を取り繕うのが目的。もうひとつは牽制の積極化。牽制技で相手より先にさわる=相手の攻撃機会を奪い、続く逆択で状況をコントロールする。二択が苦手だがさわる(・・・)のは得意というキャラは、ここに活路が見出せるかも。
 また、逆択では常に「マイナスよりもゼロが得」を心掛けよう。多くを望みすぎて、視野狭窄に陥らないように。

 その場立ち〜ガード。もっとも基本の迎撃姿勢で、ガードからの反撃が目的。使われる択に時間差があるならファジーで対応できる。
 ガードバックがコントロールできるなら、相手のその場からの反撃で崩し択が届かない位置に陣取ることで、こちらの対応を立ちガード一択にできる。マイナスよりも〜の理屈で考えるなら、ここを読み合いの終点にしてしまってもいい。

 相手が間合いを把握できていない場合、相手のその場からの攻撃が空振りする。これには技の始動モーションで前進しない技、またはバックステップからのスカを狙おう。空振りを見てスカを入れるのとは違い、入れ込みが可能。
 その場から択がかけられない場合、相手がステップインガード、あるいはステップイン〜投げを仕掛けてくるので、これには置き投げで対処しよう。

 バックステップ、クイックムーブは、ラン狩りに注意。相手がラン狩りしてくるなら立ちガードで対処が可能で、膠着状況にもっていける。また、使う技がわかっているなら、ジャストガードやガードインパクト、インパクト技のタイミングもとれる。
 クイックムーブ〜しゃがみ(ステータス)や、間合い次第では斜め後ろクイックムーブで相手の選択肢を極端に狭めることも可能。

 微不利から発生の早い技で迎撃したり、スウェー動作で相手の択を拒否したりの暴れ技も重要。暴れがあることを相手に意識させることで、相手の攻撃を躊躇させることができる。マイナスよりも〜の観点から、この膠着状況も得と考えよう。

 相手が暴れを恐れて固まった場合は、こちらから攻撃を仕掛けよう。フレームの有利不利の逆転が起こる。
 中段択に or RUN中技、クイックムーブの微前進で投げ間合いにする……といった横移動からの択を仕掛けてくる場合、こちらが最速行動すると縦斬りが横移動に命中するので覚えておこう(相手有利で横移動すると、こちらの硬直解除で軸が合う)。

強制しゃがみと暴れ


 強制しゃがみ効果のある技をガードさせ、フレーム不利を背負ってAなどの発生の早い技で暴れよう。これに対して相手は、

 ・より発生の早い技でこちらの暴れをつぶす。
 ・こちらの発生の早い暴れにスカをとる。

 リターンを得るために、この二つのどちらかを取りやすい。
 前者はリーチがともなわないことがほとんどのため、暴れつぶしを読んでスカが狙いやすい。
 後者はガード側に強制しゃがみによるステップ制限があるため、フレーム通りの行動が成立しない。ステップ行動に対して+8Fの補正が乗り、むしろ逆択側がフレーム有利になりやすく、ガード側は「有利でバクステしているのにバクステ狩りを食らう」という理不尽を味わう。

LEVEL_24: 起き攻め補足

起き攻めを引き付ける


 硬直が解除された状況でのダウン維持は、ガードボタンを押した瞬間からガードが可能になる。また、起き上がり途中から立ちガードに遷移する場合、ガード可能なしゃがみ〜立ち途中〜立ちとステータスが移行する。太い二択に対して、寝っぱなし待ち〜相手が動くのを見てから立ちガードで、中段は立ちガード、投げは潜ることができる。

 一部のダウンにヒットする攻撃は、ダウン判定と中段判定で攻撃判定の発生タイミングが異なる。レイシャの鳴旒脚(RUN中K/中)は引きつけて起き上がると、体格の小さいキャラであればダウン判定と中段判定の間で技を空振りさせることができる。

起き上がり途中のコマンド入力


 ダウン状態でA、B、Kボタンを押すと、立ち途中攻撃が発生する。ダウンにヒットしない攻撃をダウン維持でやり過ごした場合や、横転で縦斬りを回避した場合は、基本的にダウン中B=立ち途中B攻撃で反撃することになる。
 ダウン中はダウン中に発生可能な固有技以外の同時押し入力ができない。立ち途中A+Bや立ち途中B+Kを入力しても、前者は立ち途中A、後者は立ち途中Bに化けてしまう。写真のパトロはジャスティスレバーブロウ(立ち途中A+B)を出すつもりで横転中にA+Bを入力しているが、スマートスライド(立ち途中A)が出てしまっている。
 ちなみにダウン中に投げ(A+G or B+G)を入力した場合は、化けずに起き上がり〜投げが発生する。

 起き上がり直後はしゃがみ状態扱いになる。起き上がり直後に様々なコマンド入力技を出したい場合は、ダウン中に一度ガードボタンを押して、起き上がり途中モーションに先行入力しよう。立ち途中A+BやしゃがみB、B、B、CE等が可能になる。……というわけで、パトロクロスはダウン中にG〜A+Bという入力手順を踏むことで、起き上がり直後にジャスティスレバーブロウ(立ち途中A+B)が出せる。

 頭向け仰向けダウン、足向けうつ伏せダウン(背向けダウン)からの起き上がりは、ダウン中にA、B、Kを押すと背向けA、背向けB、背向けKが、A、B、Kを押すと背向けA、背向けB、背向けKが発生する。ただしGを押して起き上がった場合は、起き上がり直後が通常通りしゃがみ状態扱いになり、起き上がり途中に先行入力でしゃがみからの技が発生する。
 また、この起き上がり〜背向け攻撃のごく一部のタイミングでA+BやB+Kを入力すれば、背向けA+Bや背向けB+Kの発生が可能になる。手入力のタイミングはシビアなのだが、横転中に先行入力すれば発生させやすい。

 前・後転直後はしゃがみ状態。頭向け仰向けダウン、足向けうつ伏せダウンからの起き上がりも同様、正面扱いのしゃがみ状態になる。入力はG入力起き上がりと同じ扱いで、A+B先行入力で立ち途中A+Bになる。

起き上がりに遅い攻撃をくらってしまう


 起き上がりでは、ガードを入力しているはずのに、相手の発生の遅い攻撃をもらってしまうという現象が発生しやすい。
 ダウンからの横転時、横転を〜または〜、方向キーの入れっぱなしで行った場合、二回転または三回転目のガード不能のタイミングに攻撃が重なってガードが間に合わなくなるという事故が発生する。ダウンからの横転は、目押しまたは一回転ずつをこころがけながら相手の動きを見るようにしよう。
 起き上がってからは、先行入力でサイドステップやクイックムーブを仕込んでしまうと、20Fの間ガードができなくなってしまう。先行入力をひかえるか、とっさにジャンプ技で対応しよう。

起き上がりの択

 起き上がりの状況も一種のセットプレイとして捉えよう。ダウン側の選択肢が限られるために不利だが、暴れやスカなどの逆択が可能である。

LEVEL_25: ゲームメイク

相手の残り体力を見た技選択


 相手の残り体力で技を使い分けよう。体力が残り60点以下になると、体力バーの色が緑から黄色に変わるので、ブレイブエッジやコマンド投げで相手を「殺しきる」際の目安にできる。コンボの場合は残り20から根性補正がかかるので注意。あらかじめ根性補正も含めたダメージを確認しておこう。

 体力残り20以下から、ダメージ20点以下の攻撃はダメージが半減する。小技で削り殺す場合も、読み合いの回数を減らすべく、なるべくダメージ20以上の殺しきれる技を選んでいこう。
 体力に余裕があるならガードバースト値の蓄積をはかってもいい。

ガードバーストしない技を覚える


 バースト値の微調整、構え経由のコンボ始動への誘導、リングアウトや壁コンボのチャンス、次ラウンドの温存目的で、「あえてガードバーストしない技」を覚えよう。

択の賞味期限


 相手のプレイヤーレベルを推し量り、対戦中に択の賞味期限を設定しよう。

・強い連係を押し付ければ勝てる
・強い連係にあらかじめキャラ対策で対応してくる
・対策の対策に対応できない
・対策の対策に、しばらくすると対応してくる
・対策の対策に、すぐに対応してくる

 投げにも顕著に相手の個性があらわれる。A、B投げの偏重、投げ抜けの偏重、二択時のしゃがみ癖等。

相手ゲージの把握


 ゲージによって戦術の変わるキャラは、相手にした際、ゲージ残りに十分注意を払おう。写真のナイトメアの場合、インパクト技であるCEを盾にして行動してくる。マキシやヴォルドの場合は、ブレイブエッジで確定反撃やスカの性能が飛躍的に上昇することになる。

 また、相手ゲージが底をついている場合は、リバースインパクトされる心配がないので、ガードインパクトから確実にダメージをとることができる。

勝敗とゲージ


 ソウルキャリバーは基本、3ラウンド先取で勝利となる。0勝2敗、1勝2敗、先に2勝してからの2勝2敗の状況で迎えたマッチポイントのラウンドにおいて、前ラウンドで負けた側は追い風が吹き、ゲージが1本追加される。
 先に2ラウンド先取しておけば全体を有利に展開できる。2本先取しているなら、4ラウンド目はゲージを吐きつくして強引にラウンドを取りにいっていい。負けても、最終ラウンドでゲージが回収できる。
 さらにいえば、2ラウンドを先取するとその後の試合展開が有利になるわけだから、1-0(1ラウンド先取)で迎えた2ラウンド目、1-1(お互い1ラウンドずつ)で迎えた3ラウンド目は、ゲージの温存よりも、多少強引にラウンドを取りに行った方がいいという作戦になる。

LEVEL_26: 図解・立ち回り

置き・牽制と対策



 初心者に馴染みにくい、置き・牽制の仕組みについて解説する。置き・牽制の基本概念は「攻撃のためにRUNで近づいてくる相手にカウンターをぶちあてる」ことにある。発生、またはリーチに秀でた技で「相手が攻撃するよりも先に、こちらが相手にさわる」ことが重要。

 この置き・牽制の対策が、様子見・スカと呼ばれる行動。

 立ち回りで「ステップインガード」という言葉がある。操作は同じだが、状況によって目的が異なり、様子見・スカで使われるステップインガードは、相手の置き・牽制が届かない間合いで立ち止まり、相手の空振りを誘う。
 様子見・スカの技リーチが短くて届かない……という先入観があって苦手にしているプレイヤーは、「様子見・スカは、相手が置き・牽制の空振りで前進した分を含めた間合いで考えること」を身に付けよう。
 左図解、上がステップインガードで置き・牽制を空振らせた状態。下図がその後で、空振りで近づいた間合いを足してスカを成功させている。

 空振りを誘えればスカが入る……はずなのだが、一部の技は、全体硬直が大きいにも関わらず、リーチ不足でスカが入れにくい。

 そういう技は、技自体に前進モーションがない、場合によっては後ろに退がるために、スカが届かない。
 対策は、リーチの長い技を使う。元からリーチの長いスカ技を持っているキャラには無縁の苦労だが、そういう置き・牽制技専用に、発生は遅くてもリーチの長い技を準備しておくといい。

 ステップインガードで空振りを誘えても、武器リーチの相性でスカが入れられない……。そういう状況で使う手段が、横移動の様子見。

相手の置き・牽制が届かない間合い or RUN、 or RUNで空振りを誘う(左図解、上)。中級者くらいからこの立ち回りを身に付けていこう。
 置き・牽制側は、この様子見が確認できたら、「退がって仕切り直す」、「自分から攻める」、「自分から牽制技でさわりにいく」といった行動を取ろう(左図解、下)。特に牽制が得意で攻めが不得手なキャラや、様子見・スカが得意なキャラ相手の状況では、自分からさわって相手に攻めさせない牽制技でさわってからの逆択で展開を組み立てていくことになる。

バクステ対策


 ラン性能が高いキャラや、バックステップキャンセルの精度が高いプレイヤーと相対した場合、追いかけてバックステップ狩りのリーチの長い技を出して、それでもまだ届かない。

 要するに踏み込みが足らないわけだが、かといってアクセルを踏みすぎると、今度は置き・牽制の餌食になる。
 対策は、慎重に進む。ステップインガード(今度は正真正銘、ガード目的)で間合いを詰めつつ、攻めと様子見・スカのチャンスをうかがおう。

 相手が牽制で振る技のフレーム次第だが、ジャストガードも狙える。ステップイン中にジャストガードを仕込みながら前進するのではなく、相手が攻撃モーションに入ったのを見てガードボタンを弾こう。何の技を振るっているかは判断できないが、だいたいの技でタイミングが合う。RUN中でもGを弾けばジャストガードが発生する(コマンド入力は不要、入力のままでいい)。うまくRUN攻撃と使い分けよう。

左斜め後ろクイックムーブによる二択拒否


 セットプレイの左斜め後ろクイックムーブの効果がなぜ強力になるか、の解説。

 左図解、上の通り、こちらが攻める場合、右斜め前に対して投げが死角になる。
 対策は、距離を詰める。暴れに備えてステップイン〜ジャストガードを仕込んでおくと、リターンがあがる。また、横ステップ(クイックムーブ)することで、ガードを固めた相手の側面投げが狙える。

LEVEL_27: セットプレイ概論

 攻撃がヒット or ガードされ、フレームの有利不利が発生した状況からの攻防の組み立てについて解説する。フレーム有利側を攻勢側、フレーム不利側を守勢側とする。説明の都合上、技性能のカテゴリや優劣を偏重してあるので注意すること。また、やはり都合上で攻勢側視点で述べていく。

密着のセットプレイ


 セットプレイにおけるジャンケンの仕組みは、基本的には次の3つで語られるのがセオリーになっている。

・守勢側がガードするなら二択。
・守勢側の暴れは様子見でスカしてリターンを取る(守勢側に暴れられると攻勢側の二択がつぶされる)。
・守勢側が様子見するならランカウンターを狙う(攻勢側が二択を仕掛けると守勢側に二択をスカされる)。

 フレーム不利を背負った守勢側がAを擦った場合、攻勢側は太い二択を通せなくなる。じゃあ、バックステップでスカしてリターンを……と動こうとしても、密着では暴れのA(Aに準ずる発生の早い技)がこちらのランをひっかけるため動きが取れない。
 攻勢側がA・Kを擦っても同様に守勢側のバックステップが機能しなくなるが、当てても所詮はA、Kなので、ダメージは微々たるもの。守勢側はAを擦るかぎり太い択が通らないので、ローリスクで不利をやりすごせる。
 このようにバックステップが機能しないセットプレイを「密着のセットプレイ」と定義し、まずは焦点を当てていく。
 ただしAやバックステップ、個々の技のガードバックはキャラ差があるため、同じ連係で結果が異なる組み合わせが多々発生する。試験する場合は双方の検証を怠らないようにすること。写真はミツルギの膝鐘( or RUN中K/中)>A連係に対してガードからバックステップした場合。パトロクロスをはじめとするほとんどのキャラはバクステの選択肢をとることができないが、ヒルダなどの一部のキャラは可能になる。

 密着のセットプレイにおける、攻勢側と守勢側の要素で優劣をつけた結果が左図になる。
 ステータスは、縦斬りを回避するクイックムーブ or クイックムーブからの入れ込みや、その場からの軸ずらし技、上段判定を潜るしゃがみステータス、下段を無視できるジャンプステータス、スウェーバック、縦斬りや横斬りのインパクトなどを包括した意味で使っている。
 攻勢側のガードは確定反撃をとれないかぎりリターンにつながらないため、とりあえず△評価にした。お互いガードの場合は、攻勢側が攻撃の機会を逸してしまうので、厳しめに攻勢側に×をつけている。
 偏重して評価した都合もあるが、守勢側が圧倒的に有利である。およそ1点読みに成功しないとまともに○評価にならない。ステータスにいたっては、個々のステータスを読まなければならないため、さらにリターンを得にくくなっている。

 セットプレイにおける技選択において、守勢側選択に対する攻勢側の最大リターン、リスク、そして択を兼用できる便利技を探してみよう。たとえばジャンプ技は、中段択とA・K回避、発生が勝っていれば対空も兼ねることになる。
 Aは発生が早く、横斬りなのでジャンプ以外の暴れをつぶしやすい。体力に余裕があるならローリスクの選択肢として有効。同様に横に強いK持ちなら、二択の下段も兼ねつつ同じように使える。

 通常のセットプレイでは、発生の早い暴れも含めて、守勢側のジャンプステータスや横入れ込みの暴れも、一括してバックステップ〜スカの対応が可能になる。ところが密着のセットプレイでは、守勢側の暴れにさがりきれずにつかまってしまう。連続バックステップなら逃げ切れるケースがあるので、一点読みの選択肢に加えよう。

 しゃがみステータスがともなうA、しゃがみAも、フレームが間に合えば発生の早い上段でつぶすことができるので検討してみよう。発生13FのAの場合、しゃがみステータスの発生は9Fからになっている。発生12FのしゃがみAの場合、しゃがみステータスは発生1〜7Fで8F以降はないので投げなどで吸える。発生12F目に対してもカウンターで特殊な効果が発生する技をかちあわせれば、十分にリターンがとれる。

 同様にフレーム差が8F以内であれば、縦斬りで横移動を咎めることができる(ただしサイドランカウンターは発生しない)。

 クイックムーブから上段を潜る技に対してリターンが取りにくいのが悩ましいところ。本来の対横である横斬りは上段だと潜られ、横中段はハイリスクだったりローリターンだったり。バックステップで回避できず、ガードして確定反撃……ができない技だと、ガードするだけ損になる。
 ここで軸合わせを使おう。キャリバーの軸合わせは、攻撃が発生すると固定されるので(一部例外あり)、後出し側がクイックムーブやステップをすると縦斬りの軸を外せる。フレーム有利から先行入力で縦斬りを出す状況がちょうどこの条件にマッチしており、不利側が後から軸をずらすので縦斬りを回避できる。なので、逆に相手がクイックムーブしたあとに遅らせて技を出せば軸を合わせ直すことができる。
 実はこの選択、相手がガード選択時の、二択の中段を兼ねることができる。相手がフレームによる暴れを選択していた場合はつぶされてしまうが、理屈の上では工夫なしに二択を出していてもどうせつぶされるので、実質同じだったりする。ただしフレームを余分に消費した分、相手が発生が遅い強力な技で暴れてくる可能性は高くなる。
 体感で硬直を見切るのは難しいので、先行入力でステップを出してから技を出せば遅らせのタイミングに合わせやすい。クイックムーブからの技は不利フレーム+移動9F+発生約20Fぐらいでこちらに触れてくるので、この時間内におさまる技で迎撃しよう。また、入れ込みではない、ただのサイドランに対しては軸が合わないので注意(サイドランは軸をずらし続ける)。
 ちなみに左右ステップ入力でタイミングを合わせる場合、縦斬りに厚みがある技は相手のサイドランをひっかけやすくなるという副次効果がある。また、先行入力☆>Bと入力すると、Bになってしまうので入力に注意。
 また、立ちガードの場合は一度しゃがみ移行してしまうのも、遅らせのタイミングに合わせやすいので覚えておこう。

 一部の突出する前進系の中段技は、お互い空振りとなり、攻勢側は命拾いする。横入れ込みに対してローリスクな、太い中段択として使うことができる。
 また、発生が遅く判定が前に出ない技は、横入れ込みからの技が正面に寄ってきて軸が合い、同様に中段択として使える。

接近戦が得意なキャラ、苦手なキャラ


 これまで解説してきた「接近戦のセットプレイ」の内容から、接近戦の得意なキャラとそうでないキャラ(あるいは接近戦が上手なプレイヤーと、そうでないプレイヤー)が見えてくる。ネガティブなベクトルから評価するなら……。

・重量級キャラなので、読み合いの中で「フレーム」という選択肢が欠けている。あるいはフレーム要素の技が使いこなせていない(重量級キャラでも、基本的にフレーム要素の技は一応持っている)。
・兼用技を持っていない、または把握していない。
・要素におけるリターンの大きな技を持っていない、あるいは使いこなせていない。
・リターンを考えてプレイしていない。

 たとえば接近戦が苦手といわれているアスタロスだが、K>しゃがみAの連係に対してウルグスザリオ(A/上上)でカウンターが取れ、期待値は70点もある。また、アスタロスはモーションがコンパクトな技に対してスカが苦手だが、A、Kに対しては発生13Fの下段投げでスカを狙うことができる。

通常のセットプレイ



 お互いのバックステップが有効に機能する間合いでのセットプレイについて解説する。
 この状況では、攻勢側のステータスを読まない行動は守勢側の様子見で対応され、守勢側の暴れは攻勢側の様子見で対応されることになる。様子見×ガードと様子見×様子見は、リスクはないが攻撃の機会を逸するので、厳しく攻勢側に×評価をつけた。その上で優劣に注目すると、守勢側のガードと様子見の選択肢が非常に強い。

 ここでもやはり攻勢側の軸合わせが有効になってくる。特に前ステップからの攻撃、のばしRUNからの攻撃、長モノ持ちであればしゃがみ〜立ち攻撃などの軸合わせが兼用選択として機能する。
 前ステップやRUNをするのは、バックステップに対して距離を詰めるためである。その場からリーチの長い技を出してもバックステップはつぶせるが、この場合は横移動がらみに負けてしまう。前ステップあるいはRUN後であれば、前に進んだ上に横に対して軸も合うので、二択の中段を兼ねつつ、バックステップとサイドラン、どちらにも技を重ねることができる
 RUNから技を出す場合は、RUN中Bであれば、先行入力ではなく〜と前ダッシュモーションを少し見せてから出すようにしよう。応用で、B等、 or RUN技を使ってもいい。 or RUN技は袈裟斬りのモーションが多いため、サイドランにも当てやすい。ちなみに長モノ持ちはその場からバクステに届くため、前進する必要がない(ジークフリートの立ち途中Bなど)。

 ただしこの行動は相手のフレーム暴れに負ける。前進などの軸あわせにフレームを割いているため、守勢側がフレームを無視してアッパーや投げなどの大技を置くとカウンターをもらってしまう。ガードバックが大きい状況で、攻勢側は軸を合わせると見せかけて、投げ間合いの外でステップインガードなどのフェイントをみせる――というような裏の裏の読み合いが発生する。

 リーチが長く、発生24F未満くらいの見えない下段を持っているキャラは、下がりながら(下がって)二択をかけることができる。相手がこちらの二択読みで固まっている場合はそのまま二択、相手がリーチの短い技で暴れた場合は空振りを誘える、兼用択になる。