THEORIES:00

LEVEL_00: フレームって何?

 ソウルキャリバーに限らず、格闘ゲーム全般の攻略を読み解く上で、「フレーム」の概念を理解する必要がある。フレームとは、元々映像分野の用語で、動画をコマ送りした場合の1コマをあらわす言葉。
 ソウルキャリバーは1秒間を60分割した時間単位で処理を行っており(60fps、秒間60フレーム)、技の発生や硬直にかかる時間は、すべてフレームの数値として表すことができる。

 写真はピュラがスライドフロー(AA/上上)一段目をヒットさせるまで、1コマずつ静止画にして並べたもの。
  • プレイヤーがボタンを入力。
  • 0F(写真最初)、コンピュータが入力を認識。
  • 1F(写真二枚目)、ゲーム内、ピュラがA攻撃のモーションに入る。
  • 11F(写真最後)、A攻撃がヒット
 攻略では、このA攻撃を「発生11F(フレーム)」と表現する。

LEVEL_01: 基本技とフレーム

 入力方法別に発生する基本的な技を解説する。ただ、あくまで「基本」であって、入力に対してキャラそれぞれで異なる性能が割り振られている。特に軽量〜中量級キャラと重量級キャラはまったく別コンセプトの技になるものが多いので悪しからず。基本ベースに対して性能の優劣を調整した形で各キャラの差別化がはかられている。
 合わせて攻撃発生のフレーム値も解説していくので、キャリバーの標準的なフレーム感覚を養ってほしい。

A攻撃


 A攻撃全般は、内部的に横斬り属性が与えられており、相手のクイックムーブや左右ステップ、8WAY RUNにヒットしやすい性質を持っている。

 AA。連続ヒットする基本の上段横斬り。
 軽量〜中量級では自キャラの持つ最速攻撃になりやすい。
 重量級のA攻撃は遅く、これに当てはまらない。

 発生10F:ナツ
 発生11F:ピュラ、レイシャ
 発生12F:マキシ、ヴィオラ
 発生13F:ミツルギ、ヴォルド、セルバンテス
 発生18F:ジークフリード、シバ
 発生20F:アスタロス

 A。重量級キャラの最速上段横斬りが割り振られる。
 軽量〜中量級は効果がまちまち。

 発生13F:アスタロス
 発生15F:ジークフリード
 発生16F:ナイトメア

 A。中段判定の横斬りで最速になる。
 軽量〜中量級では、最速中段攻撃になることが多い。また、カウンター時はスタンするなど、特別な効果が設定される。

 A、通称しゃがみパンチ、略してしゃがパン。軽量〜中量級キャラは特殊下段判定の攻撃が出る。
 特殊下段とは、判定としては立ち、しゃがみどちらでもガードできるが、中段攻撃としてインパクトされ、下段攻撃としてジャンプ攻撃でかわされてしまう性質を持っている。攻撃判定の高さが低いため、擬似的な最速中段として機能する。
 攻撃のモーションで姿勢が低くなるため、上段攻撃をかわしながら当てることができる。これは姿勢でかわしているだけでなく、内部処理で上段攻撃が無効になるしゃがみステータスが設定されている。技後はしゃがみ状態になる。このことを格闘ゲーム用語で「しゃがみ帰着」と呼ぶ。
 基本的にヒットで+8F有利、ガード硬直−6Fと共通。重量級キャラのAは発生が遅めの下段攻撃で、特殊下段ではなくなる。こちらもしゃがみ帰着になり、ヒットでフレーム不利。

 発生13F(特下):ナツ、ピュラ、レイシャ、マキシ、ミツルギ
 発生14F(特下):シバ、セルバンテス
 発生18F(下段):ナイトメア
 発生19F(下段):ジークフリード
 発生21F(下段):アスタロス

 A。下段横斬り。発生が遅く、見てガードできるものもチラホラ。ヒットでダウンを奪ったり、ダウン中にヒットする性能を持ったものが多い。ちなみに「見てガードできる下段」は、発生24F以降が目安になっている。

 A。軸をずらしながら=縦攻撃を避けながら攻撃するものが多い。

B攻撃


 B攻撃全般は、内部的に縦斬り属性が与えられており、相手のクイックムーブや左右ステップ、8WAY RUNに避けられやすい性質を持っている。

 BB。連続ヒットする基本の中段縦斬り。
 軽量級キャラの最速中段攻撃になる。ヒットで有利、ガードでも微不利となり、メインのダメージソースになる。
 BBと三段攻撃になるキャラは、一段目カウンターで三段目まで連続ヒットするかわりに、ノーマルヒットでは二段目までしか連続でつながらず、二段止め時のヒット有利は小さく、ガード硬直は重く、ダメージも小さく、軽量級よりも使いづらくなる。
 重量級キャラにいたっては発生が遅く連続ヒットしない。他の技の方が使い勝手が良いため、あまり使われない。

 発生14F:ピュラ、レイシャ、マキシ
 発生15F:ミツルギ、ナツ
 発生16F:ラファエル、セルバンテス
 発生17F:ヴォルド
 発生20F:ナイトメア、シバ
 発生21F:アスタロス
 発生24F:ジークフリード

 B。突き攻撃。リーチが長い。

 B、通称アッパー、ヒットで相手を打ち上げる。標準的なコンボ始動技、メインのダメージソースになることが多い。

 発生16F:ナツ、ラファエル
 発生17F:ピュラ、レイシャ
 発生18F:ミツルギ、ジークフリード、ヴィオラ
 発生19F:シバ
 発生20F:セルバンテス
 発生21F:マキシ、ナイトメア
 武器の長いキャラは、ダウン攻撃も兼ねる。
 ちなみにソウルキャリバーの空中コンボは、空中一撃目以降は空中制御ができるため、二撃目以降が安定しない(回避できる)。ので、空中一撃目にダメージの高い攻撃を当てるのがセオリーになる。

 BまたはB。ほぼBと同じ発生の単発技だが、軽〜中量級キャラではダウンにヒットする最速中段攻撃になる。技後はしゃがみ帰着。

 B。発生に上段避けやスウェーバックのモーションを伴い、相手の反撃にカウンターとして使うような技が多い。

K攻撃


 K。全キャラほぼ一律発生13Fの上段攻撃になっている。重量級キャラの最速攻撃がこれになる。

 K。中段攻撃になることが多い。重量級キャラの最速中段攻撃もほとんどコレ。横斬り属性が付加されているものも多い(有無はモーションで判別可能)。

 KまたはK。いわゆるローキック。全キャラ共通して発生15F、最速下段攻撃になる。また、最速でダウンにヒットする下段攻撃も兼ねる。技後はしゃがみ帰着。ヒットで−2F不利、ガード硬直は−14Fと全キャラ共通。

しゃがみ攻撃

 技後はしゃがみ帰着になる。

 しゃがみ中A。基本的にAと同じで、軽〜中量級キャラはしゃがみから出せる最速攻撃で特殊下段判定、重量級は下段攻撃になる。技名は同じだが、発生が立ちより1F早くなる点に注意。

 発生12F(特下):ピュラ、レイシャ、マキシ、ミツルギ、ナツ
 発生13F(特下):セルバンテス、シバ
 発生18F(下段):ジークフリード
 発生20F(下段):アスタロス

 しゃがみ中B。モーションは異なるが、基本性能はB、Bと同じで、ダウンにヒットする中段攻撃になる。

 しゃがみ中K。性能はほぼK、Kと同じ。しゃがみから出せる最速の下段攻撃で、ダウンにヒットする。発生は基本的に14Fだが、一部のキャラ(ラファエルだけ?)のみ15F。

 立ち途中攻撃(しゃがみ状態から方向入力をニュートラルにして攻撃ボタンを押す)は千差万別なので解説を割愛。立ち途中Bがコンボ始動になる傾向にある。

 しゃがみ状態では、立ち攻撃のA、B、K、入力攻撃、入力攻撃、入力攻撃を出すことができない。
 一方で、入力攻撃、入力攻撃、入力攻撃、入力攻撃、要素攻撃、等のコマンド技、投げはフレームの余分なロスなしで発生が可能。LEVEL_02やLEVEL_15で解説する確定反撃で重要なテクニックになるので覚えておこう。

8WAY RUN A攻撃


 RUN中A。相手に接近しながら横斬りを出す。ヒットの効果は様々だが、ダウンしない攻撃の場合はヒット有利&側面(背面)取りになる。欠点として、ガードされると相手密着になりやすく、反撃から逃げられなくなる。

  or RUN中A。RUN中Aが相手に肉薄するのとは逆に、間合いを保ったまま横斬りを出す傾向にある。カウンターでスタンやダウンなどの特殊な効果が付加されるものも多い。

  or RUN中A。下段攻撃が多く、RUN状態から出せるA攻撃の性格を持っている。

 RUN中A。 or RUN中Aと似た性質のものが多い。 or RUN中Aに比べて発生が遅くなるかわりに技後の隙が小さい。

8WAY RUN B攻撃


 RUN中B。リーチの長い縦攻撃を繰り出す。発生は遅いが、ガードさせれば隙が小さく、単発の大ダメージ攻撃またはコンボ始動技になる。

  or RUN中B。RUN版Bの扱いで、標準的なコンボ始動になることが多い。また、振り上げる動作の脇部分で相手の横移動を捉えやすいため、縦斬りだが片側方向に強い。

  or B。縦斬りを横RUNで回避したときに使うための技が設定されている。 or RUN中Bよりもガードされたときの隙が小さい傾向にある。

 RUN中B。Bと同じくスウェー動作を伴う技や、RUN中Bよりさらに発生が遅いがダメージが強力な攻撃が割り振られる。


 RUN中K技の解説は、傾向がまとまらないので割愛。

その他


 A+G or B+G、投げ。一律発生17F。上段のガード不能扱いになり、しゃがむことで空振りさせることができる。また、掴まれた瞬間、やられ側はA+GならA、B+GならBと、対応するボタンを押すことで投げ抜けすることができる。
 一部のキャラ(パトロクロス、エツィオ、ダンピエール)は空振りの硬直が短い。

 スライディング。RUNでしばらく走り続けた後でKを入力すると発生。モーションはそれぞれ異なるが性能はほぼ全キャラ共通。発生21F、ダメージ26、ガード硬直−22F、ヒットで相手のダウンを奪い、リング際でヒットさせるとリングアウトが可能。

 要素+攻撃ボタンで出るジャンプ技。発生3Fくらいからジャンプステータス=下段や投げが無効になる効果、が発生。連係の下段や下段ガード不能技等を飛び越えるのに重宝する。ちなみに生ジャンプ(ガード中に要素)よりもジャンプステータスが早い(生ジャンプはバージョンアップのファジーガード制限のため、発生が遅くなった)。
 ちなみに、要素技以外でもジャンプステータスを持つ技はあるが、要素技のみ、空中判定(相手攻撃をくらったときに空中やられになる)よりジャンプステータスの発生が早い。他のジャンプステータス技は、空中判定=ジャンプステータスになる。

 個々の技のフレームについては、ウチのサイトでできるだけフォローしていくつもりだが、何分作業量が膨大でなかなか全てに手が回らない。
 ソウルキャリバーX wiki、外国サイトの8WayRun、または海外攻略本SOULCALIBUR V The Official Guide、ほか個人サイトやブログ等でチェックするか、自分で調べよう

LEVEL_02: 確定反撃

 格闘ゲームの基本的な攻防は、フレームの有利不利で展開される(例外あり)。

 攻撃する → ヒットした → フレーム有利 → さらに攻撃
 攻撃する → ガードされた → フレーム不利 → 相手の反撃

 相手の攻撃をガードしたときに生まれる相手の隙=ガード硬直が大きい場合は、相手がガード可能になる前にこちらの攻撃をヒットさせることができる。これを確定反撃と呼ぶ。キャリバーが上達していく上で、確定反撃を相手の技に合わせて使い分けていくスキルが重要になっていく。
 ……のだが、現段階ではとりあえず。
  • 最速の反撃技
  • 発生〜15Fの反撃技
  • 発生16〜20Fの反撃技
  • 発生21F以上の反撃技
  • しゃがみから出す反撃技(最速、〜15F、16〜20F、21F以上)
 これくらいの大雑把な使い分けで自キャラの確定反撃技を立ち4つ、しゃがみ4つで合わせて8つほど選んでおこう。
 対戦を通して相手キャラの主力技がわかってきたら、どれにどの反撃が可能なのかを覚えていくことになる。
 最初のうちは、「あのキャラのどの技にどれで反撃する」までは身に付けなくて良い。技数が膨大なので、いきなり覚えるのは無理があるのだ。対戦を通して相手キャラの主力技が把握できたら、自キャラで確定反撃があるかどうかを探してみよう。
 このLEVEL_02では、以降の解説のために、とりあえず「確定反撃」という概念を覚えるだけで十分だったりする。

LEVEL_03: 確定反撃とリスク


 LEVEL_05以降では、どの場面でどの技を使うか、自キャラで検討していく作業に入る。その際、判断基準のひとつとなるのが「ガードされたときに、確定反撃を受けるかどうか」である。
 性能の良い(リターンが大きい)技は、バランスを取るためにかならず不利になる要素が組み込まれている。不利は主に、ガード硬直に顕著となってあらわれ、ガードされると確定反撃を受けるものが多い。特にコンボ始動は攻撃力とガード硬直が正比例の関係になりやすい。
 たとえばミツルギの天囃子(B/中)。ヒットすればコンボも含めて63点のダメージを与えるが、ガード硬直が−16Fある。ピュラにガードされるとエンジェルストライク〜エヴァンジェルフェイト(Bヒット時、ジャスト)で確定反撃を受けて、62点失ってしまう。これではリスクが高すぎる!
 必ず攻撃を当てれるならともかく、特に中段攻撃は相手にガードされることが前提になる。各シチュエーションで使う技を選ぶ際、リスクリターンを考慮して使う技を選んでいこう。

LEVEL_04: 不利フレームの罠


 「確定反撃があるから、この技は使わない」と、思考停止してはいけないという話。
 キャラによっては、確定反撃は可能でも、確定反撃が安いというケースが発生する。前述の天囃子がナイトメアにガードされた場合、確定反撃はショルダーチャージ(K)で22点。3回天囃子を振って、そのうち一度通れば効率勝ちすることができる。

 レイシャの乃遊祇( or RUN中B/中)。ガード硬直は−13Fだが、ガードさせると間合いが離れるため、確定反撃を受けにくい。

 このように「反撃されてもローリスク」、「反撃が届かない」、「キャラ限定」というケースが発生するため、フレームの数字ばかりにとらわれて視野狭窄に陥らないように注意すること。ダメージがリスクの本質になる。