THEORIES:LEVEL_03

 レベル3では、キャリバー初心者を対象に、暴れについて解説する。

暴れ

 フレーム不利から、技の効果を使って相手の追撃や反撃に対抗する行動を「暴れ」と呼ぶ。

発生の早い技を使った暴れ


 不利から発生の早い技を出すことで、相手から強力な二択を受けにくくできる。
 ダメージの高いコンボ始動技は、基本的に発生がやや遅め。こちらが微不利になっても、最速技で暴れれば、相手の発生の遅いコンボ始動技を暴れでつぶすことができる可能性がある。また、暴れ技にチョイスした技が次項で扱う「しゃがみステータス」を持つ技であれば、投げに対して後出しでも勝つことができる。
 写真は1P側パトロクロスがストライクジャスティス(B/中)をガードされたあと、Aで暴れたもの。ストライクジャスティスはガード硬直−2F、Aは発生13Fなので、2P側は発生14F以内の攻撃でないとパトロクロスのAをつぶせない。「ガードでターンが回ってきた」と思って大技で返しても、Aに負けてしまう。

避け効果のある技を使った暴れ


 B、B系入力の技には、攻撃の発生の直前に、一瞬相手の攻撃をスウェーバックで避けるものが少なくない。技によっては、瞬間的にバックステップよりも下がるため、割り込めない連係や、バックステップで避けきれない有利連係の脱出にも使えたりする。
 写真はミツルギの溜り風穴(B/中)。すさまじく優秀なスウェー技。

 軸ずらし=横に避ける効果を持つ技もある。ただし軸ずらし技のほとんどは、クイックムーブを使って避けた方がリターンが高くなるので、あまり頼ることをオススメしない。
 写真はシバの麟掌(A/上)。軸ずらしにくわえてしゃがみステータスも持つため、縦斬り、上段横斬り、投げも一遍に拒否できる贅沢な技。

潜り効果のある技を使った暴れ


 低い姿勢で相手の攻撃をかいくぐる技。中段攻撃を潜るほど低い姿勢になる技はごくごく一部だが、タイミングによって上段攻撃を潜る技はたくさんある。
 写真はエツィオのクロウル・ローキック(K/下)、打点が高ければ中段攻撃さえ潜ることができる。

ステータス技

 特定属性の攻撃を無効化する特別な効果をステータス、その効果を持つ技をステータス技と呼ぶ。ステータスの効果をうまく使って暴れていこう。

しゃがみステータス


 しゃがみステータスは、上段判定を無効化にできるステータス。理屈としては低い姿勢で上段攻撃を潜るのだが、ステータス発生中はその潜りが上段攻撃を完全無効化できるように、システム側で保証している。
 写真はミツルギの空囃子(B/中) > 投げという連係に、マキシが双哭(A+B/中)で暴れたケース。空囃子ヒットでミツルギが+4F有利なので、投げ=発生17Fに打ち勝つには、マキシ側は発生12F以内の技で暴れる必要がある。マキシが出した双哭は発生16F。12Fより遅いので、フレーム上では勝てない。しかし発生9Fからしゃがみステータスが発生するため、投げ=上段判定を無効化して、マキシ側の暴れが勝っている。

 しゃがみステータスを持つ技は、内部的に設定されているしゃがみステータスが発生しないことには、上段判定を無効化できない。技によっては、しゃがみステータスの発生が遅くてつぶされたり、しゃがみステータスの効果が途中できれてつぶされることがある。
 写真は、アルゴルのアフフール トゥバン(RUN中B/中、ガード硬直−4F) > ハダル サイフ(A/特下、発生13F)の連係に、ラファエルがラピッドタック(B/上上、発生12F)で反撃したケース。ハダル サイフにはしゃがみステータスがあるため、上段判定のラピッドタックによる反撃は無効化できる……かと思いきや、しゃがみステータスの発生は9Fからのため、ステータスの発生が間に合わず、ラピッドタックにつぶされている。

ジャンプステータス


 ジャンプステータスは、下段判定を無効化できるステータス。ステータス発生中は下段攻撃を飛び越えて無効化できるように、システム側で保証している。

 重量級でないキャラがもつA、しゃがみAの攻撃は、立ちガードでもしゃがみガードでも防げる「特殊下段」という特殊な攻撃判定を持っている。ジャンプステータスは、この技も下段扱いにして、ジャンプで飛び越えてしまう。写真はミツルギの伏掛(A/特下)をナイトメアがフェイタルブレイブキック(ジャンプ中K/中)で飛び越えたシーン。

 技表において、コマンドが「ジャンプ中A」、要素+攻撃ボタンとなっている基本のジャンプ技は、ジャンプステータスの発生が2〜3Fと早く設定されていて、緊急回避の用途に向いている。
 一方で、それ以外のコマンド入力でジャンプステータスを持つ技は、基本的にジャンプステータスの発生が遅く設定されている。つまり暴れの用途では使いづらいことに注意。自分有利時の下段読みの用途でしか使えない。
 写真はセルバンテスのプレッシャーアスターン(B+Kホールド/中)。ジャンプステータスの発生は13Fからなので、自分有利時の相手A読みで使う。

空中判定


 ジャンプ技で暴れるメリットは「空中判定」になること。たとえば、コンボ始動技をくらっても、空中判定中に受ければ空中やられになる。空中やられに対しては普段通りのコンボレシピが入らず、読み負けてもダメージを低く抑えることができる。

 また、空中判定は投げも無効化する。ジャンプ技は二択の崩し択を拒否し、中段択をローリスクに抑える便利な選択肢ということ。
 ちなみにアスタロスのもつ空中投げ(空中判定を掴む技)には掴まれてしまうので注意。

 ジャンプステータスと空中判定は別のパラメータである点に注意。それぞれ、発生タイミングは別個に設定してあり、基本的にジャンプステータスの方が発生が早く設定されている。
 要素+攻撃ボタンの基本ジャンプ技は、ジャンプステータスの発生が極端に早く、遅れて空中判定になる。ジャンプステータスの発生が遅い技だと、空中判定とのずれはなく、同じタイミングになる傾向がある。
 写真はアスタロスのスルバルト(RUN中K/中、ヒットで+10F有利)ヒットから、レイシャが跳鶏脚(ジャンプ中K/中中)で暴れたケース。投げ(発生17F)に捕まっているので、空中判定が間に合っていない。ところが、投げよりも発生の早いK(発生15F)は回避できている。Kが回避できているのは、空中判定よりも早く設定されたジャンプステータスが間に合っているため。

TIPS:ステータス発生を調べる


 しゃがみステータスの発生は、アスタロスのしゃがみ投げ(A+G or B+G)で調べられる。しゃがみ投げは発生13F、相手がしゃがみ状態=しゃがみステータスであれば掴むことができる。ヒット有利やガード硬直などのフレーム差を利用して、しゃがみステータス発生の正確な数値を測ってみよう。
 しゃがみ投げは掴み判定に持続があり、発生14Fで掴む場合もある。同じ発生13Fで上段判定のKを出してみて、空振りを確認しよう。
 写真はヨシミツの華厳(A/下)のしゃがみステータス発生を調べたもの。万字裏跳蹴り(ジャンプ中K/中、ガード硬直−12F)からしゃがみ投げで掴めるので、しゃがみステータスの発生は1Fからとなる。同じ状況からのK反撃は空振りするので、間違いない。

 同じようにジャンプステータスの発生も、硬直差を利用して調べる。写真はレイシャの跳鶏脚(ジャンプ中K/中中)のジャンプステータスを調べたもの、雅韻(RUN中AA/上中、ガード硬直−12F) > 跳鶏脚の連係に対して、シバが即掃棍(A/特下、発生14F)で反撃した場合はヒットし、薙撃蹴(K/下、発生15F)で反撃した場合は回避されている。つまり跳鶏脚のジャンプステータス発生は3Fから。

ガードインパクト


 ガードインパクト(A+B+K)は、クリティカルゲージの50%を消費して、上中下段判定の攻撃を押し返すことができるシステム。ちなみに旧作ではゲージ非依存だった(そもそもゲージシステムがなかった)が、今作では有料となってしまった。
 押し返す判定は2〜11Fで発生し、成功するとおよそ発生26Fまでの攻撃で相手に反撃することができる。
 投げ・ガード不能・クリティカルエッジ(の一段目)はインパクトすることができないので注意(旧作では投げもインパクト可能)。

リバースインパクト


 ガードインパクトに成功しても、そこで読み合いは終わらない。ガードインパクトされた硬直中にA+B+Kを入力すると、ゲージを50%消費して、ガードインパクト成功からの反撃をガードインパクトでやり返す「リバースインパクト」が可能。

 先行入力でリバースインパクトを入力した場合、発生19Fまでの攻撃をインパクトすることができる。リバースインパクトされないように、相手にゲージがなくリバースインパクトができない状況で狙ったり、リバースインパクトを見越してタイミングをずらしたり、リバースインパクトできない投げやクリティカルエッジを仕掛けよう。
 ちなみにお互いにリバースインパクトを繰り返してラリーを続ける行動は「インパクト合戦」と呼ばれている。

ガードインパクト効果のある技


 一部の技は、ガードインパクト効果を持っている。さすがにA+B+K入力のガードインパクトとは性能が異なり、インパクト可能なのは中段限定であったり、縦斬り限定であったりと制限される。その代わり追撃が自動的で、リバースインパクトされる心配がなかったりというメリットもある。
 写真はピュラのエルフォーチュン(A+B/GI)。突き以外の中段攻撃をインパクトすることができる。

 一部のクリティカルエッジもガードインパクトに対応しており、ゲージを消費している分、扱いやすくなっている。
 写真はナイトメアのCE・ダークレコンキスタ(/中)。発生時に上中下段判定に対してのガードインパクト効果がある。

リベンジ


 リベンジとは、技発生中に一定ダメージ以下の攻撃を受けた場合、それを耐えて(ダメージを半減して)再攻撃する特殊な効果。
 写真はアスタロスのイグル・ク・スルバルト(RUN中k-A+B+K/中中)。通常は二連続でタックルを行う技だが、技発生中にダメージ32以下の中段攻撃を受けた場合リベンジが発動。相手の技硬直が大きい場合は、攻撃後の隙に再攻撃のタックルがヒット、強力な追撃を決めることができる。
 ちなみにリベンジ技はイグル・ク・スルバルト以外にもいくつかあるが、これ以外は使いづらいので、基本的にはこれだけ覚えておけばOK。

TRIAL:暴れよう


 各キャラ、以下にチョイスした暴れ技を実戦に組み込んでみよう。一部の技は「TRIAL:横移動を組み込んだ実戦」で紹介した技とかぶるが、備考欄の内容を理解してあらためて使用ポイントを検討すること。

 ※A・しゃがみAは定番のため除外してある。

キャラクタ コマンド/判定 備考
アイオーン B/上
B+K/中
発生暴れ(14F)、カウンターでコンボ始動
しゃがみステータス&打点の高い中段も潜れる
アルゴル B/中
B+K/特殊移動
しゃがみステータス&中下段インパクト
相手の背面にワープ
αパトロクロス B/中
A+B+K/中,投げ
クイックムーブ軸ずらし&しゃがみステータス
発生暴れ(8F)
アスタロス or RUN中K/中
RUN中k-A+B+K/中中
B+KB/下×3,打撃投げ
クイックムーブ軸ずらし&しゃがみステータス
リベンジ
リーチの短い攻撃をスウェー
セルバンテス a-B/上中
A+B+K/上段ガード不能
発生暴れ(11F)
発生暴れ(10F)
ダンピエール A+B+K/GI ガードインパクト
デビル仁流派 B/上上上
RUN中B/中
発生暴れ(10F)
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
エツィオ B/中
K/下
or RUN中A/中
スウェー
しゃがみステータス&打点の高い中段も潜れる
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
ヒルダ Aホールド/中
or RUN中B/中中
A溜め解放/中
中段GI
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
しゃがみステータス
アイヴィー B/中
B/中中
軸ずらし&しゃがみステータス
軸ずらし
レイシャ B/上上中
立ち途中B(b-A+B+K)/中
B/中
ダウン中A+B/下
発生暴れ(11F)
縦斬り無敵
スウェー
ダウン中暴れ
マキシ A+B/中
A+B/中中
しゃがみステータス
スウェー
ミツルギ B/中
or RUN中BA/中上
スウェー
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
ナツ B/上上,中×3
a+b-A/上
K/特中×2
or RUN中A/中
発生暴れ(10F)
発生暴れ(7F)
しゃがみステータス&ジャンプステータス
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
ナイトメア K/上
RUN中B/中
ジャンプ中K/中
A+B+K/中
発生暴れ(14F)、カウンターでコンボ始動
軸ずらし
対処しづらいジャンプステータス技
ガードインパクト
パトロクロス A+B/上
B/中中
ガードインパクト
しゃがみステータス、多段技で対処しづらい
ピュラ A/上上
or RUN中K/上
K/中
発生暴れ(11F)
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
上中段横斬り無敵
ピュラΩ or RUN中B/上 横移動軸ずらし&しゃがみステータス
ラファエル B/上上
B/上
発生暴れ(12F)
しゃがみステータス
ジークフリート K(k-A+B+K)/中
or RUN中A/中
発生(15F)&しゃがみステータス
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
JSティラ RUN中AA/中中
立ち途中K
しゃがみステータス
ジャンプステータス
GSティラ A/上上
K/上
立ち途中K
発生暴れ(11F)
発生暴れ(12F)
ジャンプステータス
ヴィオラ or B/中 横移動軸ずらし&しゃがみステータス
ヴォルド K/中
背向け中B+K/中
背向け中A+B/下
しゃがみステータス
中段インパクト
しゃがみステータス、打点の高い中段も潜る
シバ A/上
B+K/特殊
A+B+K/中
or RUN中B/中
軸ずらし&しゃがみステータス
横斬りインパクト
上中段インパクト&ジャンプステータス
横移動軸ずらし&しゃがみステータス
ヨシミツ a-B/特下
A/下
発生(8F)
軸ずらし&しゃがみステータス
ツヴァイ B+K/中 飛び越し