
基本的に解説の表記は、一人用モードで遊んでいるときのデフォルト位置にならって、
一人用ゲームモードのプレイヤーサイド側にある状態に沿って記述していく。ゲーム画面でキャラクタが左右に並んでいる場合、左側にいるケースである。
左右の立ち位置は、対人対戦時は左側にプレイヤー1、右側にプレイヤー2が配置されることから、
左側を1P側(いちぴーがわ、わんぴーがわ、わんぴーさいど)・
右側を2P側(にぴーがわ、つーぴーがわ、つーぴーさいど)と呼ぶ。
コントローラから十字ボタンやレバースティック、ボタン入力を行うことを、コマンド入力、行う操作をコマンドと呼ぶ(command=命令する)。記事内におけるコマンドの表記は
1P側視点で記述していく。
コマンドには『方向』コマンドと『ボタン』コマンドの2種類がある。方向入力のコマンドは、

、

など、具体的な指示を表記して解説する。

ボタンコマンドはG、A、B、Kボタンの4種類がある。Gはガード、Aは横斬り攻撃、Bは縦斬り攻撃、Kはキック攻撃を行う(写真も左からG、A、B、K)。コントローラ設定でゲームコントローラの任意のボタンにG・A・B・Kを割り当てることができる。

(中抜き矢印)と

(中塗り矢印)の違いに注意。

表記された場合は、

に比べて、気持ちその方向に長い時間コマンド入力する、というニュアンスがある。

〜と方向コマンドの後に〜(波線)がある場合は、
その向きに方向コマンドが入力されっぱなしの状態を指す。

〜、

〜、

〜と方向コマンドを入力すると、キャラクタはステージ内を自由に移動する「8WAY-RUN」を行う。

☆(星印)は方向コマンドを入力していない状態に戻す指示。

☆とあれば、一瞬

コマンドを入力した直後に、方向コマンドが何も入力されないという状態に入力を戻す。ゲーム用語において、この操作は「ニュートラル操作」「ニュートラルに戻す(入れる)」と呼ばれている。
攻撃ボタンと組み合わせず、方向コマンドのみでこの操作を行うと、キャラクタは指示された方向に向かって一歩踏み出す「ステップ」という動作を行う。ステップは左右前後、全ての方向に向かって行うことができる。
進む方向によって、それぞれ次のように呼び分けられている。
相手のいる方向に向かってステップ:ステップイン、前ステップ、フロントステップ
相手から遠ざかる方向に向かってステップ:バックステップ(略してバクステ)、後ろステップ
使用キャラクタの左右方向にステップ:サイドステップ、横ステップ、右(左)ステップ
記事中、右移動や左移動、右側・左側の表記がある場合、表示画面の右や左ではなく、
キャラクタにとっての右や左を意味する。右ステップと表記された場合、1P側なら画面手前側、2P側なら画面奥側へのステップになる。補助的に、右方向への移動は反時計回り、左方向への移動は時計回りと、俯瞰視点で併記する場合もある。
ちなみに☆表記については、媒体によっては「N」表記を使うケースもある(Nはニュートラル=Neutralの頭文字)。



という具合に連続して方向コマンド入力が指示されている場合、いちいちニュートラルをはさまず、一気に方向コマンドを入力する。



の場合は方向コマンドを1/4回転させる。
写真のミツルギは



コマンドの成立で、差踏(さしふみ)という特殊移動を行っている。

Aという具合に、方向コマンドの直後に攻撃ボタンが並記されている場合は、

とAボタンを同じタイミングで押すという意味になる。ソウルキャリバーでは、方向ボタンと攻撃ボタンの組み合わせそれぞれで、違った攻撃方法=技(わざ)を繰り出すように作られている。
A+Bと表記があった場合は、AボタンとBボタンを同時に入力することを意味している。
「

A/上」と、コマンド表記のあと/(スラッシュ)で区切って表記された場合、後に続くのは攻撃判定の情報。例の場合「

Aで出る攻撃は上段の攻撃判定を持つ」という意味になる。

A

Aとある際の「

」表記は、
一連のコマンド連続入力の、表記上の区切りであり、なんらかのコマンドの表記ではない。写真ではミツルギがA

A入力することで、二連続攻撃の技を発生させている。
ちなみに、二段技を一段で止めた場合、一段止めに固有の技名が設定されていない場合は(止めた段数)の表記を行う。たとえばミツルギの双掛(A

A/上上)であれば、一段止めは双掛(1)(A/上)と表記する。

B >

Bという具合に「>」が使われている場合は、別々の技を続けて入力するという意味。「>」は技と技の表記上の区切りを意味する。例の場合、「

B入力の技のあと、

B入力の別の技を出す」ということ。
A

Aは二連続攻撃するひとつの技。

B >

Bの場合、

Bと

Bという、異なる二つの技を指す。
特殊なコマンド入力と表記

「しゃがみ中」という表記は、キャラクタがしゃがみ状態にある状況でボタンコマンドを入力する指示。たとえばしゃがみ中Aの場合、

G、

Gまたは

Gと入力してしゃがみ状態になり、

〜入力(

要素を維持したまま)中にGを離してAボタンを押す。なんらかの過程で既にしゃがみ状態になっている場合は、Gに絡んだ操作は不要になる。

「立ち途中」という表記は、一度しゃがみ状態になったあと、

〜入力を解除=方向入力をニュートラルに戻し、
キャラクタが立ち状態に戻る瞬間にボタンコマンドを入力する。立ち途中操作は、別のコマンド表記で表すなら「しゃがみ中☆+ボタン」になる。
写真は、ミツルギの立ち途中A攻撃。
しゃがみ中入力と立ち途中入力は、2D格闘ゲームには馴染みの薄い、3D格闘ゲーム独特の操作。最初は慣れるまで練習が必要。

「ジャンプ中B」といった表記は、

要素+ボタンコマンドの組み合わせで出るジャンプ攻撃を指している。

B、

B、

Bで、それぞれ異なるベクトルにジャンプしつつ攻撃をする。それぞれで性能は若干異なるが、この三つをひっくるめた表記になっている。

「RUN中A」といった表記は、8WAY-RUN状態とボタンコマンドを組み合わせる。

RUN中Aとあれば、入力は

〜A、

方向への8WAY-RUN中にAボタンを押すという意味。

ちなみに、ラン状態でない場合でも、たとえば「

RUN中A」で出る技は、


Aの入力で出すことができる。
8WAY-RUN中に出せる技を非ラン状態から最速で出す場合は、出したいRUN技の条件となるラン方向に素早く二回、方向コマンドを入力すれば可能になる。


や


のように、横方向の要素を伴う同じ方向コマンドを二連続で行うと「クイックムーブ」が発生する。入力が成立すると、キャラクタの移動に風をまとったエフェクトが加わり、相手の側面に素早く回り込むような軌跡で移動する。

相手に横移動で回り込まれたり、特殊な行動で自分から相手に背を向けたりといった状況で、相手キャラが自キャラの正面になく、背中を向けている場合、通常の攻撃を出せなくなり、かわりに背向け専用技を出せるようになる。このときに出せる技のコマンド表記は「背向け中」となる。
写真はミツルギが鉄楔(背向け中B+K/中)を出したもの。

「ホールド」(hold)の指示がある場合。ホールドは、
ボタンの押しっぱなし(ホールド=押し固める)あるいは長押しを意味している。やり方は、コマンド入力で使用した攻撃ボタンを押したあと、指を離さず押しっぱなしにする。
写真はアスタロスのジーグ・サリオ(


Aホールド/中)。ホールドはHと略記することがある。例の場合、


AH。

「b-A」のように小文字-(ハイフン)がある場合は、「スライド入力」を意味している。スライド入力とは、最初のボタン入力に続けて素早く次のボタン入力を行う操作。例の場合、Bボタンを入力して、間を置かず連続してAボタンを入力する操作になる。
写真はミツルギの踏拝(b-A/中)。拝摺(B

B/中中)の一段目のモーションを途中から切り替えて発生する。

ボタンコマンドではなく、方向コマンドによるスライド入力もある。ミツルギの拝当(b

/上)は、B入力のあと素早く

を追加入力することで成立。

一部の技は、「ファスト」(fast)入力を行うことで、技に対して一段階上の性能を発揮させることができる。ファスト成立は
コマンド全体の入力が、短時間で素早く行われることが条件になっている。成功すると、キャラクタの全身が一瞬光り輝く。
写真は、ナイトメアのクイックハームフルスラッシャー(a-g-A/上)を、通常版とファスト版で比較したもの。ファストに成功すると、技の発生中にナイトメアの全身が輝き、ヒットした場合はダメージが通常版よりもアップする。

「ジャスト」(just)と指示がある場合、
コマンド成立条件で、攻撃ボタン側(A、B、K)の入力タイミングが要求されることを意味している。αパトロクロスのリバースブレード・ヤマドリー(

B

Bジャスト/中中)は、一段目がヒットしたジャストのタイミングで、二段目のB追加入力を行う。成功すればキャラクタの全身が一瞬光り、攻撃の二段目が発生。ただしジャスト入力に失敗した場合は、二段目が発生しない。

キャラクタは「構え」をとることで、構えから専用の技を繰り出すことができる(一部のキャラクタは構えを持たない)。また、技によっては、攻撃後に構えをとることができるものもある。
ミツルギは旋掛(

A/上)から

を追加入力することで
霞の構えに移行することができるが、このことを「旋掛〜霞(

A

/上)」と表記する。写真では旋掛〜霞(

A

/上)から、構え専用技である風縫(1)(霞中B/上)を出している。